会話 · 地図が貼られた掲示板
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緑に覆われた島の北の岸が三角州で分断されている。これがエスペランス川だ。この断片をつなぎ合わせようと無数の橋がかけられ、川の流れが生んだ“島”には建物が群れをなしている。その中心に据えられた偉大なる人工の核には“ラ・デルタ”という名が冠され、そこではさまざまな生物たちと建築物が存在している。
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そこから東に行くと、緩やかな丘陵地帯が広がる。ル・ジャルダン、ステラ・マリス、サン=バティストの郊外などが、巨大都市の一部として取り込まれている。“金持ち”のいるところ、とあなたは認識している。これがレヴァショール東だ。
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クーロンがある。人が住むには悪くないところだ。ほかにジャムロックがあるが… ここはよくない。本来人の住めるような場所ではないが、実際には住んでいる。そしてフォーブール… ここも同じくらいひどいが、より大きい。それからコール・シティだが、ここは最悪だ。
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小さすぎて、地図では確認できない。いや… 待て。あった! ジャムロックの北、大レヴァショール・インダストリアル・ハーバーの隣にある、この細長い海岸だ。あからさまに活気がなさそうだな。正直な話、これではコール・シティと大差ない。
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いや、コール・シティのほうがひどい。あそこはもはや“燃えかす”だ。あの滑りやすい黒い通りに雨が降る。そしてジャムロックの中心には、バーンアウト地区が… はて、この本屋の中が寒いのか? それともおまえが寒いだけか?
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こちらの大きな地図には群島が描かれている。小さな点の集まりがインスリンデ海を表す淡い青の面に散らばっている。北東にある一番大きな島が、“ル・カイユー”(あなたの現在地)だ。はるか南西のほうに“セメナイン諸島”(〈幽霊島〉)がある。
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オゾンヌ、ローレンタイド、ファス=ア=ラ=メル、アーキペラゴ、北アルカド諸島… どれもインスリンデ海の広大さのまえでは、小さな塵に過ぎない。地図の端にいくほど色は褪せ、最終的に黒と白のかすれた点線になっている。
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海がコサインと方位角の集合体に分解され、色褪せた虚無に落ち着いている。北の方角にはムンディ、北東の方角にはグラード、東の方角にはサマラ、西の方角にはソゥルがある。これらは“イソラ”と呼ばれている。
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別の世界につながっているのですな。インスリンデの向こうには、あなたさまにとって未知の世界が広がっています。それらの世界についてあなたさまが知っているのは、“行ったことがない”ということだけ。
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おまえはそれらについて、ほとんど何も知らない… 遠くにある星なのか、はたまた神なのか? だが、こうしてそれらを見ているだけで、自分が存在しないような感覚がしてくる。この“イソラ”とやらがなんであれ、おまえとは比べものにならないくらい大きなものなのは確かだ。そしてそれらは、とにかくはるか遠くにある。
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あなたには見えている。カイユーには黒い星で表わされているレヴァショール。オゾンヌの上にはフォン・ドゥ・レールとヴィルマンドー。アーキペラゴにはクロワイヤン=モランとヴィラール。セメナインにはオルドヴァイ。そしてローレンタイドには〈7つの海のデオラ〉がある…
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「ごめんなさいね、刑事さん。お売りできるのはマルティネーズの地図だけです。ほかのふたつに関しては、もう売りものとして扱ってないんですの… どのみち、とても刑事さんの手が届くような価格ではありませんでしたけども」
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「なんらかの理由で… うまくいかなかったんです。計画を最後まで進められなかったのが残念でなりません。マルティネーズが誰かの手で生まれ変わってくれていたら、どんなによかったか。こう廃墟だらけでは、商売もままなりませんもの」