別のセリフ · 1
「確かに、あれは前世紀に建てられたものね」女は水面の向こうにそびえる建物をひと眼見ようと、視線を移動させる。
「確かに、あれは前世紀に建てられたものね」女は水面の向こうにそびえる建物をひと眼見ようと、視線を移動させる。
「おかしいな。あのへんには、こんな“上玉”の船はほかに停まってなかったはずだ」
「19ペースもあるスループが1隻で場所を取っちまってて、ほかの船を停めるスペースがほとんどないじゃないか」
「ちなみに33A番地というのは… そこに建っている“プロレタリア階級”の住居よ」女が頭上にそびえる廃墟を手で示す。「まえにも言ったけれど、ここでは大勢の人たちがボートに乗っている。それも、あらゆる社会階級の人たちが」
「この船は先月の安全審査にも合格したばかりよ、捜査官。これに乗って航海することに、なんの問題もない。それどころか、インスリンデのレガッタにも一度のみならず、二度参加している。うち1回は完走もしている」
「この船は先月の安全審査にも合格したばかりよ、捜査官さんたち。これに乗って航海することに、なんの問題もない。それどころか、インスリンデのレガッタにも一度のみならず、二度参加している。うち1回は完走だってしている」