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マルティネーズ海峡に発生した波が、崩壊した建物の残骸に打ち寄せている。比較的原形を保っている部分は暗い水に浸かっていてよく見えない。

このアーチは、今おまえの眼に見えているよりも、ずっと大きなものを支える役割を担っていた。

そのときの飛行船団の大半は、今日もなおこの場に留まっている。眼を凝らせば、はるか北東の方角の水面に、うっすらと影が映り込んでいるのが見えるはずだ。レヴァショールを“鎮める”ための砲弾の準備はいつでもできているというわけだ。

この長屋は、街が最も激しい爆撃に見舞われていた際、防壁としての役割を果たしていた。だが、やがて崩れ落ち、敵の攻撃を遮るものは何ひとつなくなってしまった。

彼らはさらに、レヴァショール湾に飛行船団まで組織した。その砲撃の威力があまりにもすさまじかったため、各戦艦はジャイロによる安定化が必須だったばかりか、海底に碇をおろして艦体をその場に固定しておく必要があった。

…オクシデントとグラードの混成軍に、メスクの志願兵たちを加えた艦隊だ。5つの国と何百隻もの艦からなる軍隊だった。

かつては9階から12階建てだったはずの建築物は、今や3階までしか残っていない。復元は失敗に終わった。砲撃によって失われたものは、二度と建て直すことができなかった。

北東からやってきた大軍が、この街に対して砲撃をおこなった。海上で放たれた重砲が次々と海岸線を襲ったのだ… それは紛れもなく、レヴァショールに狙いを定めたものだった。

“破滅”がこの場所を襲った。崩壊したアーチには、この建物がかつて誇った壮大な歴史の面影が残っている。きっとここから港全体が見渡せたことだろう。“あの日”が来るまでは。

コンクリートに入った亀裂に光が呑まれている。地中の深いところに届くほどの裂け目のようだ。

中 · 視覚計算 ≥ 4
鉄格子はどこもかしこも錆と腐食だらけだ。海水から生まれた白い塩が小さな層をつくっている。

少し難しい · 視覚計算 ≥ 6
つまり、排水管は建物内のどこかから来ているということだ。

中 · 視覚計算 ≥ 4
こういう建物には用途に合わせた複数の扉があるはずだ。地下への入口か?

探偵、デカ、探り屋… おまえやミューレンのような男のことだ。

警官のように考えるな。警官は事件を解決しない。ごろつきをしょっぴくだけで、やつらは何も“解決”しない。

いつもと変わらない。先に進め。“ごまかし”は安売りの金庫のように破られた。