節足動物がシーッ、カチカチッと音をたて、下あごらしき触覚を伸ばし、ふたたび挨拶してくる。あなたはその真下から、白く巨大な甲殻の手肢を見あげている。小さな眼には、とくに何も映っていな…
話者: 30
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節足動物がシーッ、カチカチッと音をたて、下あごらしき触覚を伸ばし、ふたたび挨拶してくる。あなたはその真下から、白く巨大な甲殻の手肢を見あげている。小さな眼には、とくに何も映っていない。
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私は存在している。
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私は狭いじょうごの先端にいる。体に重みはない。あまりに軽くて、私の体という“感じ”がするだけだ。私は、ほんとうは… 無なのだろうか? 魂を持っていないことは確かだ。持っていたとしても、痛みを感じたことは一度もない。
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私は狭いじょうごの先端にいる。体に重みはない。あまりに軽くて、私の体という“感じ”がするだけだ。私は、ほんとうは… 無なのだろうか? 魂を持っていないことは確かだ。持っていたとしても、燃えたことは一度もない。
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- 大したことじゃないだろ。記憶される: 1
- 小さな肢だって? そりゃひどいな。
- そりゃクールだ。記憶される: 1
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ああ。私は運がよかった。おまえという恐怖とは比べものにならない… おまえの前脳に、すべての創造物が反映されている。そして神経の鏡には、恐ろしい忠誠が映されている。永遠に続く、終わることのない断罪が。
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そうだろう。昆虫でいることも、そう簡単ではないのだ。自然のすべてはある種の恐怖、あるいは競争だ… それでも、おまえほど恐ろしいものはない。おまえの前脳に、すべての創造物が反映されているのだから。
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おまえの恐ろしさを想像できる者はほとんどいない… おまえの前脳には、すべての創造物が反映されている。地獄の底にいるようなものにちがいない。炎と悶え苦しむガラスの万華鏡。永遠の断罪。